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シャワーのみ「大根」
勢いよく蛇口をひねり、シャワーからお湯を出す。ウレタンのマットにあたる水音は、まるで土砂降りの雨のようでその刹那が心地よく、あたしはしばしその中に入るのを戸惑い、ゆっくりと足を踏み入れる。今日もたくさん汗をかいた。体中が痛い。ダイコンか・・・。演出に言われたことを、柄にもなく気にしている自分にイライラしている。しょうがない。あたしが悪いんだもの。せやけど、悔しいなあ・・・
何か嫌なことがあったり、淋しい夜だったり、悲しいことを思い出したりした日は、とにかく寝てしまえばいい。今日は寝て、明日起きたら何かいいことがきっとある。そう思うと、明日が楽しみやで。と、ゆうちゃんは言った。嫌な事があったら、あたしはすぐに風呂に逃げ込む。それでも駄目なら寝ちゃう。そしたらとにかく体力は回復しているし、夕べのくよくよを忘れて、新しい考えが浮かぶ。そして必ずいいことがある。ゆうちゃんと話していると、湯船の中にいるような感覚になる。
まだまだ出来ていないことばかりだ。うまく行かない姿を見せたくなくて、それを受け入れることが出来ない自分がどこかにいる。あたしはあたしが思い描いているような、器用な人間でない。それを認められないようではやっぱりまだまだダイコンてことだ。痛いくらいに体をたたく雨に打たれながら、もう考えるのはよそう、と思った。仕事は山ほどある。一個一個片付けないとね。今日もたくさん汗をかいた。体中が痛い。しかしこの疲れを本当に心地よいと思う。
“ハヤクネナサイ”そうねはなちゃん。今日はもう寝ちゃおうかな。明日はきっといいことがある。
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